経理の前向きの重要性といった話ではなく、後ろ向きの重要性といったことについて実例と出会うことがありましたので、本日は書いてみたいと思います。その会社の社長様は経理を軽視し、全て会計事務所任せ・・そして、その会計事務所もきちんと資料請求をしなかったため、過年度に渡り、累計60百万円について本当は支払ってきた経費を、経費として処理されず、社長への貸付金にされて処理されてしまっていたのです。その結果、実態よりも60百万円も多額に利益がでたとして、30百万円弱も多額に税金を納付しなければならなくなりました。さらに消費税もより多額を納付しなければなりません。実態でそんなに利益が出ていないため、そんな税額を納付できるわけもなく、多額のペナルティーもあわせて、10年以上税金だけを納め続けているのです。また、社長に30百万円も貸付金があり、これを社長が会社に返済するため、その分多額の役員報酬を税金を多く払いながら、その手取りで会社に返済しております(この返済額から会社は税金を返済しています)。
いくら会社から資料を提出してもらわなかったとしても、作成した決算書の利益が正しいかどうかといったこと、そしてなにより、そんな申告書を提出してしまうと その後どういったことになってしまうか分からずに提出している会計事務所があるということも驚きです。多分、会計事務所の担当者の経験が極めて浅く、かつ、きちんと能力のある上司にレビューを受けていない結果とは思いますが、同業者として恥ずかしい限りです。
by 山沢