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管理会計1

2007年03月26日
今後、当事務所がより経営に踏み込んだアドバイスを行うため、その管理会計の有用性をスタッフみんなが知ってなければ当然意味がないため、臨時ミーティングをしました。その際に事前にスタッフに渡した<a href="http://accountants.up.seesaa.net/image/1A8FAAED1A1A1A1Av1Ap1A1A1A1APL.xls" target="_blank">管理会計サンプルデータPL.xls</a>を添付しておきますので御参照ください。この場合に読み取れる情報及びアドバイス内容をスタッフ全員からメールで提出してもらいました。やはり、こういったことは、通常の意識と研鑽によりレベル及び視点がまちまちでした(もちろん、絶対的正解はないので、私も含めてです・・)。
この表を見ていただき、全部門を合計した一番右の総合計の列だけみても得られる情報が少ないことから、複数部門を有する場合の部門別会計は必須であることがお分かり頂けると思います。また、各費用も変動費・・・等に分類しなければ、これも意思決定できる情報としては極めて薄いものであることも想像して頂けますでしょうか? これから、部門別会計も含み管理会計を中小企業のお客様に出来るだけ取り込んでいって頂き、会計の有用性を理解して頂き、一緒に会計データをもとに経営してゆけるよう事務所一丸となって頑張りたいと思います。

ちなみに、以下のは先ほどのサンプルデータに関し私が書いた例です。
「(アプローチ例)
1.    営業利益を把握
-640であることをまず認識する。

2.    貢献利益-間接固定原価+販管費固定額に分解して把握
貢献利益1,160から間接固定費1,800が控除されて-640となっていることを認識する。
(相対的な金額の大小も重要。ここで仮に貢献利益が10000間接固定費10640だとすれば、間接固定費を6.4%減額するだけで利益ゼロに持ち込める。(貢献利益段階までに改善点がなくても経費削減で対処可能な範囲内の可能性が高い)

3.    貢献利益を見て、基本的な部門別の価値をイメージ
B部門とD部門が貢献利益プラス。A部門とC部門が貢献利益マイナスであることを認識する。特にB部門のみに依存していることを認識する。

4.    各部門を個別で順に見てゆく。
A部門:限界利益率が極めて高く、損益分岐点に近い。売上が増加傾向にあれば大幅に利益が出るため、この場合経営資源の投下を最優先で行ってゆくべきである。反面、減少傾向であれば多額な損失が出ることが予想されるため、この場合は事業部廃止の検討を要する(月次推移等でのトレンドの検討を要する)。
B部門:貢献利益が大きくプラス かつ 全貢献利益の全部以上を獲得している。よって、基本的に事業継続は当然。
C部門:政策経費が相対的に多額であり、政策経費控除前の利益がプラスであることから、政策経費の有効性についてよりフォーカスして検討すべきである。
D部門:貢献利益がプラス 但し、売上規模、固定費ともに高く、投下されている経営資源に対するコスト 及び 事業リスクから鑑みると単純に利益が出ているといった視点でみるべきではない。これらコスト/リスクから鑑みて実質的利益がマイナスの場合で、かつ、撤退時コスト等が小額であれば、必要に応じ、D部門からの撤退及び当該経営資源のA部門等への再投下を検討すべきである(部門別(この場合はD部門)の貸借対照表データがあると投下経営資源残高がわかり、その投下資源残高に対するコストも分かるため、より適切な判断が出来る)。

5.    各部門を分析/方針を決定の上、改善後(マイナス事業を止めさせるのが基本的アプローチとなる)における損益構造の変化を再シミュレーションする。
仮にD部門撤退、C部門の政策経費を400削減といったことになれば、それを修正した部門別損益を作成する。

6.    残った事業及び経営資源を再配分された事業部門の限界利益率から逆算し、間接固定原価+販管費固定額を回収する損益分岐点達成までの各事業部門の要増加売上高を把握
→5.において修正営業利益は-460となる。B,Cで仮に自然増による利益拡大200が見込まれていたとすると-260をA部門限界利益率76%で除しA部門売上高を342増加させる戦術/戦略を重点的に考える。」

by 山沢

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昭和40年2月12日生
公認会計士・税理士、
 
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昭和39年 11月2日生
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証券アナリスト

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